【2月24日 AFP】英ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service)は23日、女性とその幼い娘2人を腐食性物質で襲撃した容疑で指名手配されていた男について、ロンドンのテムズ川(River Thames)で水死したと正式に発表した。

 警視庁は、テムズ川で見つかった遺体がアブドゥル・エゼディ(Abdul Ezedi)容疑者(35)のものであることが「正式に確認」され、検視により死因は水死だと判明したと述べた。遺体は19日、テムズ川を航行中の船舶から水死体を発見したとの通報を受けて収容されていた。

 エゼディ容疑者はアフガニスタン出身。性犯罪歴があるが、難民として認定されたと報じられている。

 同容疑者は先月31日、ロンドン市内で31歳の女性と、8歳と3歳の娘2人を腐食性物質で襲撃して逃走。警察は「顔の右側に大きな傷がある」とする情報を公開し、市民に警戒を呼び掛けていた。

 同容疑者と以前に交際していたとされる被害女性は、親族によると、現在も入院中で、片目を失明した。

 ジョン・サベル(Jon Savell)警視長は声明で、「被害女性が回復次第、事情を聴取したい」と述べた。

 英国では酸を含む腐食性物質による襲撃事件は、2017年に記録された941件をピークに減少していた。だが、酸による暴力の根絶と被害者支援に取り組む国際団体「アシッド・サバイバー・トラスト・インターナショナル(ASTI)」によると、2022年から再び急増している。(c)AFP