【2月24日 AFP】先週ロシア北極圏の刑務所で死亡した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の陣営は23日、当局が母親に対し、密葬に同意しなければ、遺体を刑務所の敷地に埋葬すると圧力をかけていると明らかにした。

 広報担当のキラ・ヤルミシュ(Kira Yarmysh)氏はX(旧ツイッター)に、「1時間前、アレクセイの母親は電話で最後通告を受けた」と投稿。

 ヤルミシュ氏によれば、ナワリヌイ氏の母リュドミラ・ナワルナヤ(Lyudmila Navalnaya)さんは「告別式なしの密葬に3時間以内に同意しなければ、刑務所内に埋葬する」と当局に通告されたが、「当局には埋葬する方法や場所を決める権限がない」として拒否したという。

 ナワリヌイ氏の政治団体「反汚職基金(FBK)」を運営するイワン・ジダーノフ(Ivan Zhdanov)氏によれば、リュドミラさんはナワリヌイ氏の遺体を「冒涜(ぼうとく)」されたとして、訴訟を起こしている。

 ナワリヌイ氏の陣営は、クレムリン(Kremlin、ロシア大統領府)は同氏を死後もなお「恐れている」と指摘。密葬を望むのは、公開葬儀を行えば、同氏による反政権運動への支持を広げることになるからだとの見方を示している。(c)AFP