【2月22日 AFP】米ユタ州の裁判所は20日、子育てアドバイスを行うユーチューブチャンネルを運営していた女に、児童虐待の罪で禁錮刑を言い渡した。検察は女の子ども6人のうち2人が、強制収容所にいるかのような扱いを受けていたとしている。

 ルビー・フランク(Ruby Franke)被告(42)は昨年12月、加重児童虐待の罪4件で有罪を認めていた。今回は、1件に付きそれぞれ1年から15年の禁錮刑が言い渡された。

 フランク被告のビジネスパートナーで、「メンター(助言者)」と呼ばれていたジョディ・ヒルデブラント(Jodi Hildebrandt)被告にも同じ量刑が言い渡された。

 フランク被告は2015年に子育てアドバイスを行うユーチューブチャンネル「エイト・パッセンジャーズ(8 Passengers)」を開設。チャンネルは現在、削除されている。夫と別居後、ヒルデブラント被告が運営する別のチャンネルに登場するようになった。

 ユタ検察によると両被告はフランク被告の6人の子どものうち、当時9歳と11歳だった2人を「強制収容所のような環境」に置いていた。

 2人は食事やベッドで寝ること、あらゆる娯楽を頻繁に禁じられ、他人との接触を絶たれ、家に来客があるときは存在が隠されていたという。

 また酷暑の中、屋外で肉体労働を強いられ、靴や靴下も履いてない時もあった。2人とも体の広範囲に虐待によるけがを負っており、入院が必要だった。

 検察によると、2人は精神的にも虐待されており、自分たちがこうした仕打ちを受けるのは当然だと信じていたという。

 最終的に兄の方が逃げ出し、近所の住民に警察に通報するよう頼み、事件が発覚した

 フランク被告は量刑言い渡しの際に謝罪。「世界は支配的な警察、けがをさせる病院、洗脳する政府機関、うそつきで色狂いの教会指導者、守ってくれない夫、虐待が必要な子どもで満ちている邪悪な場所だと信じ込まされていた」ため、犯罪に及んだと述べた。(c)AFP