【2月16日 AFP】欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」の主催団体は15日、イスラエルは今年の大会に出場できると再確認した。

 5月にスウェーデンのマルメ(Malmo)で開催されるユーロビジョンをめぐっては、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)とイスラエルとの紛争を受け、一部からイスラエルの大会追放を求める申し立てがあった。

 これに対し14日、英俳優ヘレン・ミレン(Helen Mirren)さん、英歌手ボーイ・ジョージ(Boy George)さん、ロックバンド「キッス(Kiss)」の元フロントマン、ジーン・シモンズ(Gene Simmons)さんら著名人400人が公開書簡で、イスラエルの参加を引き続き認めるユーロビジョンの決定に支持を表明していた。

 主催団体の欧州放送連合(EBU)はAFPに対し、イスラエルの参加は昨年末の段階で決定済みだと説明。EBUのノエル・カラン(Noel Curran)事務局長は「ユーロビジョン・ソング・コンテストは非政治的な音楽イベントで、EBUに加盟する公共放送間のコンテストだ。政府間のコンテストではない」と、1月の声明を繰り返した。

 イスラエルは2015年以来毎回、同大会でグランドファイナルへの出場権を獲得している。今年はロシアで育ったエデン・ゴラン(Eden Golan)さん(20)が出場する。

 EBUは2022年、ロシアがウクライナに侵攻した翌日に、ロシアの同年の大会からの追放を発表した。

 カラン氏はEBUは戦争を比較する立場にないと指摘。EBUの資格停止処分を受けたのは、加盟規約違反を繰り返したロシアの放送局だと述べた。(c)AFP