【2月15日 AFP】(更新)サッカー韓国代表のユルゲン・クリンスマン(Jurgen Klinsmann)監督が、解任される見通しとなった。大韓サッカー協会(KFA)の代表戦力強化委員会が15日、指揮官の解任を勧告した。

 先日のアジアカップ(2023 AFC Asian Cup)で準決勝敗退に終わったことや、代表チームのスター選手同士による内紛があったことを受け、「リーダーシップの交代が必要」との判断で一致したと同委員会が発表した。

 強化委に意思決定の権限はなく、勧告を受けたKFAの理事会が最終的な決定を行う。

 クリンスマン監督に対しては、孫興民(Son Heung-min、ソン・フンミン)らタレントぞろいのチームを擁しながらアジアカップ準決勝でヨルダンに敗れたことで重圧が強まっているが、本人は辞任を拒否している。ファンやメディアからは韓国内に拠点を移すべきだとの声も上がっているが、米国での生活を続けるとしている。

 また14日には、ヨルダン戦の前日にキャプテンの孫とフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属する李康仁(Lee Kang-in、イ・ガンイン)がもみ合いになり、孫が指をけがしたと伝えられていた。

 報道を受け、李は謝罪のコメントを発表。一部では李が孫を殴ろうとしたと報じられたが、李の代理人側は否定している。

 報道によると、22歳の李をはじめとする若手が卓球をするために夕食を早めに済ませたことが、孫ら年上の選手の怒りを買い、衝突につながった。孫らは試合前日の夕食でチームの団結を深めるという長年の伝統を大切にしたかったとされている。

 孫と李はともにヨルダン戦に出場したが、孫は指2本にテーピングをしていた。イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に所属する孫は、大会後の10日に行われたブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(Brighton & Hove Albion FC)戦でも指にテープを巻いていた。

 この件でクリンスマン監督の解任を求める声が高まり、一部では同監督のマネジメント能力の低さがより浮き彫りになったと指摘されていた。(c)AFP/Kang Jin-kyu