【1月26日 AFP】サッカー韓国代表主将のFW孫興民(Son Heung-Min、ソン・フンミン)は25日、現在開催中のアジアカップ(2023 AFC Asian Cup)でチームメートに「一線を越えた言葉」が浴びせられたとして、こうしたやじからの「保護」を求めた。

 イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に所属する孫は、チームへの心ない批判が「自分たちを深く傷つけている」と訴えた。具体的な内容やどこから飛ばされてきたかには言及しなかったが、「繰り返すこともはばかられる言葉」だったと付け加えた。

 この日、国際サッカー連盟(FIFA)のランキングで130位のマレーシアとのグループ最終戦に臨んだ韓国は、後半アディショナルタイムに同点ゴールを許して3-3の引き分けに終わったものの、決勝トーナメント進出を決めた。

 孫は試合後、報道陣に対して「一部の選手たちが、一線を越えた批判や言葉を受けた」とし、「チームメートとして仲間が傷ついているのを見るのは本当につらい」と語った。また、「自分たちはピッチで一生懸命プレーしているし、ファンや国のために全力を尽くそうとしている」と続け、「彼らは選手である前に人間なんだ」と訴えた。

「家に帰れば家族がいるし、中には子どもだっている。あれは本当に傷つくものだ。自分たちを保護してくれるよう心からお願いする」

 一方で、日本代表のGK鈴木彩艶(Zion Suzuki)も22日、イラク戦に敗れた後にソーシャルメディアで人種差別的な発言を受けたと明かしている。

 ガーナ系米国人の父と日本人の母を持つ鈴木について、森保一(Hajime Moriyasu)監督は、チームで「全力でサポート」すると表明。どのような暴言であろうと選手たちを精神的に深く傷つけるものだと述べた。

 また、最悪のケースでは選手がサッカーをやめたり自分の命を絶ったりしかねないとし、チームとして全力で支えていく意向を示した。(c)AFP