【2月15日 AFP】イスラエル通信相は14日、米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)が提供する衛星インターネットサービス「スターリンク(Starlink)」について、イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の一部地域での使用を許可したと発表した。

 ガザで使用が認められるのは、南部ラファ(Rafah)にあるアラブ首長国連邦(UAE)が運営する野戦病院。将来的には、使用範囲拡大の可能性もある。

 シュロモ・カルイ(Shlomo Karhi)通信相は声明で、「スターリンクの低遅延高速通信により、他の病院との会議や遠隔診療も可能になる」と述べた。

 国連(UN)は先週、ガザ地区には完全に機能している病院は残っておらず、36施設中13施設のみが部分的に機能しているとの評価を発表したばかり。

 スペースXを率いる実業家イーロン・マスク(Elon Musk)氏は昨年10月、国連機関やNGOがガザにいるチームとの通信断絶を報告した際、ガザの支援団体へのアクセス延長を提案していた。だが、カルイ氏は当時、イスラム組織ハマス(Hamas)を利するとの理由で反対した。

 カルイ氏は「人道支援を目的としたガザ地区での(スターリンクの)使用」は、イスラエル軍がガザでどれだけ安全確保できるかにかかっていると述べた。(c)AFP