ウクライナ軍新総司令官、初の前線視察 状況は「極めて困難」
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【2月14日 AFP】ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー(Oleksandr Syrsky)新総司令官は14日、東部の前線を視察した後、現地の状況は「極めて困難」だと警告した。米国の軍事支援の遅れがウクライナ軍の戦線維持に影を落としている。
約1000キロに及ぶ前線は、過去1年以上ほとんど動いていない。ウクライナ軍は昨年の反転攻勢失敗後、守勢に回っており、軍指導部はロシアが動員力で優位にあると認めている。
先週解任されたワレリー・ザルジニー(Valery Zaluzhny)氏に代わって就任したシルスキー氏は、総司令官として初めて前線を視察。
ロシア軍が占領を試み、攻勢を強化している東部ドネツク(Donetsk)州アウディーイウカ(Avdiivka)周辺を、ルステム・ウメロフ(Rustem Umerov)国防相と共に訪れたシルスキー氏は、「作戦環境は非常に複雑でストレスが大きい。ロシアの占領軍は継続的に戦力を増強しており、兵員数でも優位に立っている」と述べた。
またSNSには「わが国の領土の奥深くまで敵が進軍するのを阻止するため、可能な限りのことをしている」と投稿。前線の部隊は「極めて困難な状況」で活動していると報告した。
ロシアの軍事ブロガーや地元当局者は最近、ウクライナ軍は弾薬を節約しているようだと指摘している。
ウクライナ軍は大量の兵器や装備を米国を主とする西側の支援に頼っているが、米国では600億ドル(約9兆円)のウクライナに対する最新の支援が、議会内の対立で保留状態にある。(c)AFP/Daria ANDRIIEVSKA