【2月13日 AFP】イスラエルは12日、国連人権理事会(UN Human Rights Council)からパレスチナ自治区の特別報告者に任命されているフランチェスカ・アルバネーゼ(Francesca Albanese)氏の入国を禁止すると発表した。昨年10月7日のイスラム組織ハマス(Hamas)によるイスラエル攻撃が「反ユダヤ主義的」だとする考えを否定したことが理由だという。

 フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領がハマスの越境攻撃を「今世紀最大の反ユダヤ主義的な大量虐殺」との考えを示したことについて、アルバネーゼ氏は先週、「10月7日の犠牲者は、ユダヤ人だから殺害されたわけではなく、イスラエルによる(パレスチナ人への)抑圧が原因だ」」とX(旧ツイッター)で異議を唱えた。

 イスラエルのイスラエル・カッツ(Israel Katz)外相とモシェ・アルベル(Moshe Arbel)内相は、アルバネーゼ氏の主張を「言語道断」と非難し、同氏の「入国を禁止した」と発表。入国管理局にビザ(査証)の発給を停止するよう指示したと明らかにするとともに、解任を要求した。

 一方、アルバネーゼ氏は「イスラエルによる『入国拒否』は今に始まったことではない」とXに投稿。2008年以降、パレスチナ自治区の特別報告者「全員」がイスラエルに入国を拒否されていると指摘した。(c)AFP