【2月9日 AFP】フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(Kamila Valieva、ロシア)が、北京冬季五輪期間中に発覚したドーピング違反の原因について、祖父が作ったイチゴのデザートだった可能性があると主張していたことが分かった。

 2021年12月に狭心症の治療薬トリメタジジン(Trimetazidine)に陽性反応を示したワリエワは、先月に4年間の資格停止処分を受けた。ワリエワの祖父は人工心臓の手術を受けてからこの薬を服用していた。

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)が7日に公表した裁定の全文によると、ワリエワは2021年のロシア選手権(Rostelecom Russian Nationals 2021)直前にイチゴのデザートを食べたが、これは「同選手の祖父が普段治療薬を砕くのに使っていたまな板で作ったもの」で、そこで薬物が混入した食べ物が体内に入った可能性があると主張したとされている。

 ワリエワは以前にも、祖父と一緒に使っていた「カトラリーの汚染」を原因に挙げていたほか、祖父が薬を服用するのに使っていたグラスを共有していた可能性もあると説明していた。

 ワリエワは北京五輪の団体でロシア五輪委員会(ROC)の金メダル獲得に貢献したが、処分を受けて同選手の得点が差し引かれた結果、米国が優勝に繰り上がりとなり、ROCは銅メダルに降格となった。(c)AFP