■国事と書類での公務は継続

 バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)によれば、チャールズ国王は治療中は「通常通り、国事関連や書類での公務は続ける」という。

 週に1度、国王への報告を行うことになっているリシ・スナク(Rishi Sunak)首相も、通常通り、連絡を取る考えを表明している。

 国内メディアによると、チャールズ国王の元には毎朝、公文書が届けられ、顧問との会合も行われる。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大期にエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が行っていたように、ビデオ会議に臨むことも可能だという。

■国王が公務を遂行できなくなった場合

 英王室には、国王の公務を代行できる「国務顧問」がいる。

 伝統的には、王位継承権のある最高位の成人4人が務めてきたが、政府が2022年に可決した新法により、国王の公務代行が認められるのは「公務を遂行している王室メンバー」のみに限定され、チャールズ国王は代行メンバーとして、妹のアン王女(Princess Anne)ともう一人の弟のエドワード王子(Prince Edward)を追加した。

 そのため、公務は、カミラ王妃、ウィリアム皇太子を含め、このうち2人の国務顧問が代行することになる。

 公務を退いているアンドルー王子とヘンリー王子は、現在も国務顧問ではあるものの、実質的には代行役から外されている。(c)AFP/Germain MOYON