【2月7日 AFP】ブラジルで、蚊が媒介する感染症のデング熱が各地で猛威を振るっている。9日にカーニバルが開幕するリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)市は5日、公衆衛生上の緊急事態を宣言したのに続き、サンパウロ(Sao Paulo)市は6日に緊急時対応センターを開設した。首都ブラジリアでは「野戦病院」が設置された。

 国内のデング熱の感染が疑われる患者の数は、年初から5週間で34万5235人と前年同期の4倍近くに上っている。保健省によると、31人の死亡が確認されたほか、234人の死因について分析が進められている。

 政府は今月からワクチン接種を予定しているが、武田薬品工業(Takeda Pharmaceutical)が開発したワクチンが不足しているため、接種の対象は10~14歳のみとしている。

 一方、アルゼンチンでも年初から3週間で1万人のデング熱感染者が確認されている。またパラグアイは昨年12月以降、デング熱により36人が死亡し、公衆衛生上の緊急事態を宣言した。(c)AFP