【2月7日 AFP】カナダ最東部ニューファンドランド・ラブラドル(Newfoundland and Labrador)州でこのほど、19世紀のものと見られる全長約30メートルの船が打ち上げられた。

 先週末には考古学者とボランティアのチームが調査のために現場を訪れ、船が海に戻される前に部品を一部回収した。

 回収した木製の板や竜骨(キール)部分の金属製の外装材などは、分析のため研究室に送られた。

 考古学者のジェイミー・ブレイク(Jamie Brake)氏は6日の記者会見で「木材の種類や年代、金属の組成などを特定したい。分析結果から、いつごろの船なのか、どこから来たのかなどを知るためのヒントが得られる」と語った。分析結果が出るまでには、数か月を要するという。

 船は1月下旬、ニューファンドランド島南西端にある公園で発見された。付近の海は浅い水深に岩が数多くあることが知られており、これまでに多くの船が座礁している。州の考古学事務所によると、この海域には難破した古い船が数千隻ほどある。

 ブレイク氏は、この海域では、数百年にわたり欧州の船が航行していたと指摘している。

 今回打ち上げられた船ついては、2022年にカナダの大西洋沿岸を襲ったハリケーン「フィオナ(Fiona)」の影響で、海底から流されたとの見方も出ている。(c)AFP