【2月3日 AFP】イタリア・マフィアのボスで、昨年に厳重警備が敷かれた刑務所から脱獄したマルコ・ラドゥアーノ(Marco Raduano)受刑者(40)がフランス領コルシカ(Corsica)島で逮捕された。両国当局が2日、明らかにした。

 ラドゥアーノ受刑者は、欧州警察機関(ユーロポール、Europol)の最重要指名手配犯リストで「危険」人物とされていた。

 同受刑者は、第4のマフィアとして知られるイタリア南部プーリア(Puglia)州フォッジャ(Foggia)の新興マフィアに所属するガルガーノ(Gargano)一族のボス。

 ユーロポールによれば、組織が「殺人、麻薬密売、恐喝」などを行う際に、計画を立て、実行する役割を担っており、犯罪組織への所属、麻薬密売、武器の不法所持などで禁錮24年を言い渡された。

 しかし昨年2月、地中海に浮かぶサルデーニャ島(Sardinia Island)の厳重警戒が敷かれた刑務所から、ベッドシーツを伝って壁を降り、脱獄した。

 コルシカ島の情報筋がAFPに明らかにしたところによると、ラドゥアーノ受刑者は1日夜に逮捕された際、レストランで若い女性と食事をしていた。

 偽造登録された盗難車を使うなど書類を偽造し、「かなり質素に」暮らしていたという。

 さらにイタリア当局は2日、同受刑者の右腕で、2021年9月に自宅軟禁下から逃亡したジャンルイジ・トロイアーノ(Gianluigi Troiano)幹部についても、スペイン南部グラナダ(Granada)近郊で逮捕したと発表した。(c)AFP