【2月2日 AFP】陸上男子走り幅跳びのレジェンド、ボブ・ビーモン(Bob Beamon、米国)氏(77)は1日、1968年メキシコ五輪で当時の世界記録を樹立した金メダルを落札価格44万1000ドル(約6500万円)で手放した。

 米ニューヨークの競売大手クリスティーズ(Christie's)で行われたオークションを前に、ビーモン氏はAFPの取材で「あれを人手に渡すときが来た」と語った。「オークションはメダルを披露すること、さらにはその記憶を保存するための素晴らしい方法だ」とし、「陸上界の功績の重要性を理解している」買い手に渡ることを望んでいると話していたが、落札者については明らかにされていない。

 ビーモン氏はメキシコ五輪で、それまでの世界記録を55センチ更新する8メートル90をマークした。この世界記録は、東京で開催された1991年の世界選手権(World Athletics Championships)で更新されたものの、現在でも五輪記録を保持している。

 スポーツ記念品の市場が成長を続けている中、クリスティーズの専門家はビーモン氏のメダルに40万ドル(約5860万円)から60万ドル(約8800万円)の落札予想額をつけていた。メダルの値段は、税金と手数料を差し引いて35万ドル(約5100万円)になる。(c)AFP