【1月26日 AFP】スペイン警察は30日、大学の研究部門に遺体を密売していた疑いで、南東部バレンシア(Valencia)の葬儀社経営者ら4人を逮捕したと発表した。

 経営者2人と従業員2人の計4人は、研究用として遺体1体当たり1200ユーロ(約19万円)で大学側に販売していた疑い。ほとんどは身寄りのない人の遺体で、病院や高齢者施設から遺体を入手するために書類を偽造し、これまでに少なくとも11体を売却したとみられる。

 また研究後の遺体の焼却や、遺体の部位を別のひつぎに入れて火葬するなど、大学側の遺体の処分も手伝っていた。

 警察によると、容疑者らは「身寄りのない死者、できれば外国人を探していた」と述べている。

 精神障害のある高齢者を説得し、遺体の提供を同意させた例もあった。この遺体は、検体の同意書とは別の医療施設に運ばれ、葬儀社には「より多い額が支払われた」という。

 4人は詐欺と書類改ざんの罪に問われている。(c)AFP