【1月30日 AFP】米政府は29日、ヨルダンの米軍基地が無人機攻撃を受け兵士3人が死亡したことについて、イランに支援された武装勢力の犯行だとして、断固たる対応を取る考えを重ねて表明した。

 これまでに攻撃を認めた組織はないが、国防総省のサブリナ・シン(Sabrina Singh)副報道官は、イラクの親イラン民兵組織「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ、Hezbollah Brigades)」が実行した「痕跡」があると指摘。

 一方、国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は、「われわれはイランとの戦争を望んでいるわけではない」としながら、攻撃は「状況をさらに深刻化させる可能性があり、対応が必要だ」と記者団に語った。

 これに対しイランは、攻撃に関与していないと主張。攻撃を行った武装勢力を支援したとの指摘についても否定している。

 カービー氏はCNNに対し、米国の対応は「非常に重要」なものとなると述べたが、報復について、イラン国内を対象とするかなど選択肢については明言を避けた。

 シン氏によると、攻撃を受けたのは28日未明で、無人機は兵舎エリアに突っ込んだ。3人が死亡したほか、40人以上が負傷した。米メディアは関係者の話として、敵機か自軍機か判断できなかったため、迎撃できなかったと報じている。

 国防総省当局者によれば、昨年10月半ば以降、米国および連合軍に対する攻撃は165回を数える。内訳はイラクで66回、シリアで98回、ヨルダンで1回となっている。(c)AFP