【1月26日 AFP】コロンビアで記録的な暑さが続く中、各地で山火事が発生し、首都ボゴタも森林火災の煙で覆われている。政府は25日、国際的な支援を求めた。

 国内では同日までに5地域の31か所で山火事が発生。うち少なくとも3か所がボゴタ周辺だという。

 首都近郊の山間部では4日間にわたって、消防士とボランティア数百人が消火作業を行っている。被害の大きい地域の学校や大学では対面授業が中止されている。

 コロンビア民間航空局は、エルドラド(El Dorado)国際空港の管制塔が濃密な白煙に包まれている画像を公開した。25日には視界不良のため48便がキャンセルされたほか、多くの便が遅延している。

 グスタボ・ペトロ(Gustavo Petro)大統領は他国に支援を呼び掛け、すでに米国、チリ、ペルー、カナダから申し出があったと発表した。

 当局は人口約800万人のボゴタ市の空気の質が「著しく悪化」していると警告。市民には屋外での活動を控えるよう呼び掛けている。また市は住民に窓を閉め、ドアの下にぬれタオルを置くよう勧告している。住宅街には山から逃げ出したハナグマやヤマアラシ、鳥、カエルといった野生動物が出没している。

 ペトロ大統領は、地球温暖化がエルニーニョ(El Nino)現象の影響を悪化させていると指摘。「今年は人類史上最も暑い年になるかもしれない」と述べ、「全自治体長、全州知事、そして政府」に水の供給を優先するよう呼び掛けた。(c)AFP/Alejandro Rincon