【1月22日 AFP】エジプト沖に停泊するフランス海軍の強襲揚陸艦「ディクスミュード(Dixmude)」で、負傷したパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の住民が治療を受けている。

 ある男性患者の太ももからは、骨を固定するための金具が突き出していた。

 車いすに座り、顔にも傷を負ったこの男性はAFPに対し、爆発により「体が吹き飛ばされ、隣家の壁にたたきつけられた。崩れ落ちてきた天井に脚をはさまれた」と語った。

 男性はスマートフォンの画面をスクロールしながら、家族の写真を見ていた。全員、自身が負傷したのと同じ爆発で死亡したという。

 ディクスミュードは、エジプトとガザ地区の境界から西に50キロ離れたアリーシュ(El-Arish)港沖で、昨年11月から医療支援を続けている。

 仏人女性医師によると、同艦ではこれまでに120人の患者を受け入れた。全員重傷で、長期入院が必要だという。

 また、別の女性医師は「私は軍医として、自国や同盟国の兵士の戦傷を治療するのが仕事だが、ここで衝撃を受けたのは、同様の傷を民間人が負っていることだ」と話した。(c)AFP