【1月16日 AFP】欧州は今、デンマーク女王マルグレーテ2世(Queen Margrethe II)の退位によって女王不在となったが、この状態はそう長くは続かない。

 2001年生まれのベルギーのエリザベート王女(Princess Elisabeth)、03年生まれのオランダのカタリナアマリア王女(Princess Catharina-Amalia)、04年生まれのノルウェーのイングリッド・アレクサンドラ王女(Princess Ingrid Alexandra)、05年生まれのスペインのレオノール皇太子(Crown Princess Leonor)、12年生まれのスウェーデンのエステル王女(Princess Estelle)──欧州大陸の世襲君主制の国の約半数は遠からず、21世紀生まれの女王に率いられることになりそうだ。

 これまでの女王は、22年に死去した英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)のように、王位を継承する男性の兄弟がいなかった。

 これに対し新世代の女王の多くは、かつて王位継承を男性に限定していた法律の改正後、初めて女性として王位に就くことになる。

「スウェーデンが世界で初めて、男女を問わない王位継承法を1980年に導入した」と、同国の王室専門家ロジャー・ラングレン(Roger Lundgren)氏はAFPに語った。

 専門家の間では、将来の女王の役割に性別が大きく影響することはないとみられている。「今日の王や王妃、四半世紀後の王や王妃の役割の多くは、200年前の王と変わらない。つまり外国訪問や各国大使との接見など、儀礼的なことだ」とラングレン氏。

 ただし同氏は、これまでの世代の女王とは異なり、未来の女王の多くは何らかの形で兵役に就いていることに言及している。

 例えば、スペイン芸能誌「オラ!」は昨年12月、迷彩服に身を包んだレオノール皇太子が、ピレネー山脈(Pyrenees)で軍のスキー訓練に参加する姿を掲載した。