【1月12日 AFP】イラン政府は12日、米国と英国がイエメンの親イラン武装組織フーシ派(Huthi)に対して実施した空爆について、「恣意(しい)的」であり、「国際法違反」に当たると強く批判した。

 フーシ派はパレスチナ人との連帯を掲げ、数週間前から紅海(Red Sea)を航行する船舶に対してミサイルやドローン(無人機)攻撃を繰り返している。

 フーシ派のヤヒヤ・サリー(Yahya Saree)報道官は、11日に受けた空爆で5人が死亡、6人が負傷したとX(旧ツイッター)に投稿した。

 イラン外務省のナセル・カナニ(Nasser Kanani)報道官は、「米英がイエメンの複数の都市に対して行った軍事攻撃を、政府が強く非難した」と発表。攻撃は「恣意的な行為で、イエメンの主権と領土の一体性に対する明らかな侵害であると同時に国際法規違反だ」と糾弾した。

 米国とその同盟諸国はフーシ派への攻撃後、目標は引き続き「紅海の緊張緩和と安定の回復」だとする共同声明を出した。

 一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官も12日、米英による攻撃は「破壊的な目的を達成するための、地域の緊張激化を狙った完全なる国際法違反だ」とテレグラムに投稿した。(c)AFP