【1月11日 CGTN Japanese】中国中部の湖南省張家界市に住む28歳男性の田超さんは、尿毒症が突然発症して、3年間以上も治療をしました。60歳近くになる田さんの母親は腎臓提供の基準を満たすために、2023年末まで毎日ランニングをして体重を10キロ近く減らしました。

 湖南医薬学院の大学生の田さんは2020年9月、健康診断で尿毒症と診断されました。主治医は、徹底的な治療には腎臓移植が必要と説明しました。

 田さんはスポーツが大好きで、性格は朗らかです。「こんな病気になるとは思ってもみなかった」と、一時は尿毒症との診断を受け入れることができませんでした。

 両親も非常に心配し、自分の腎臓を提供することを決意しました。田さんは尿毒症による合併症で、移植手術に適した状態ではありませんでしたが、透析などの治療により2022年11月までに次第に回復しました。両親が急いで腎臓の検査を行った結果、母親の向金濃さんの腎臓が移殖に適合していました。しかし、体重が75キロ近くある肥満体だった向さんには脂肪肝などの基礎疾患があり、腎臓の状態が良くなかったため、少なくとも10キロ減量しなければ、腎臓提供の基準を満たせませんでした。

 向さんは、「息子のため何でもする」と心を決め、毎日8キロ走る計画を立てました。朝6時に起きて外に出て1時間以上走ります。それから市場に行って露店で野菜を売ります。夜になり帰宅してから再び走ることもありました。向さんは4か月間のランニングを経て2023年2月までに10キロの減量ができ、ようやく腎臓提供の基準を満たすことができました。

 息子の身体状況に合わせて、腎臓移植は2023年末に実施されました。5時間以上の手術を経て田さんは母親の腎臓を移植してもらい、母から改めて生命を授けられたのです。田さんは手術前に「回復したら学業を完成させて、修士号、博士号を取得して医師になりたい」と語りました。現在は母子ともに順調に回復しつつあるとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News