【1月12日 東方新報】中国の量子コンピューターが新たな進展を遂げた。第3世代の超伝導量子コンピューター「本源悟空(Origin Wukong)」が1月6日の午前9時、開発企業である安徽省(Anhui)合肥市(Hefei)の「本源量子計算科技(合肥)(Orijin Quantum Computing TechnologyHefei>)」で稼働を開始した。

「安徽省量子コンピューティングエンジニアリングリサーチセンター(Anhui Quantum Computing Engineering Research Center)」と「安徽省量子コンピューティングチップ重点研究所(Anhui Provincial Key Laboratory of Quantum Computing Chips)」の共同声明によると、このコンピューターは「悟空芯(Wukong Chip)」と呼ばれる72量子ビットの超伝導量子チップを搭載し、中国で最も先進的な、プログラム可能で配信可能な「超伝導量子コンピューター」である。

「超伝導量子コンピューター」とは、超伝導回路の量子チップに基づく量子コンピューターのことだ。世界的には米国のIBMとグーグル(Google)の量子コンピューターが、この超伝導技術ルートを応用している。

「安徽省量子コンピューターエンジニアリングリサーチセンター」の孔偉成(Kong Weicheng)副主任は共同声明の際、「本源量子計算科技(合肥)」の第3世代の量子コンピューター測定・制御システムを搭載したこの超伝導量子コンピューター「本源悟空」は、中国で初めて自動量子チップバッチテストを実現し、量子コンピューターの効率が数十倍向上したことを示していると紹介した。

 量子コンピューターは、シリコンチップをベースとした現在の一般的なコンピューターに代わる最も有望な選択肢と考えられている。

 量子技術は、昨年12月に開催された中央経済工作会議でも生命科学などと並んで未来の重点産業と位置付けられている。(c)東方新報/AFPBB News