【1月9日 AFP】米国が約半世紀ぶりに打ち上げた月着陸船の太陽光パネルに不具合が生じ、太陽光発電に障害が起きていることが分かった。米民間宇宙企業アストロボティック・テクノロジー(Astrobotic Technology)が8日、発表した。

 アストロボティックの無人月着陸船「ペレグリン(Peregrine)」は、フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地(Cape Canaveral Space Force Station)からの打ち上げに成功。ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)の新型ロケット「バルカン(Vulcan)」から切り離された直後に、米航空宇宙局(NASA)の深宇宙通信網「ディープスペースネットワーク(Deep Space Network)」との通信を確立した。

 同社はX(旧ツイッター)で、すべてのシステムに予定通り電源が入り「完全な動作状態に入った」とする一方、「残念ながら、(パネルの)太陽指向が安定しない不具合が発生した」と説明。「チームは状況に応じてリアルタイムで対応しており、データを取得・分析して最新情報を公表する」としている。

 オンラインで入手可能な情報によると、ペレグリンの上部に設置された太陽光パネルは、発電効率を最大限に高めるため常に太陽に向けられることになっている。(c)AFP