【1月4日 AFP】イラン南東部ケルマン(Kerman)で3日、2度にわたり爆発があり、少なくとも95人が死亡した。現場は、米軍に殺害された革命防衛隊(IRGC)のガセム・ソレイマニ(Qasem Soleimani)司令官が埋葬されている墓地の近くで、命日に当たるこの日、支持者が追悼に訪れていた。

 国営イラン通信(IRNA)によると、最初の爆発は同司令官の墓から約700メートル離れた場所であった。その約15分後、約1キロ離れた場所でも爆発が起きた。

 現時点で犯行声明は出ていない。タスニム通信は消息筋の話として、かばんに入った爆発物を何者かが遠隔操作で起爆させたようだと伝えている。

 IRNAは当初、犠牲者数を103人としていたが、バフラム・エイノラヒ(Bahram Eynollahi)保健・医療教育相はこれを95人に訂正した。国営テレビは、負傷者は211人としている。

 爆発を受け、イランの国営メディアは「テロ攻撃」と報道。アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)最高指導者は「邪悪な犯罪者である敵」を非難するとともに、「苛烈(かれつ)な対応」を行うと表明した。大統領側近はX(旧ツイッター)に「この犯罪の責任は米国とシオニスト政権(イスラエル)にある」と投稿した。

 一方、米国務省のマシュー・ミラー(Matthew Miller)報道官は、「米国は関与していない」と明言。「イスラエルが関与したと考える根拠もない」と述べた。

 イスラエル軍のダニエル・ハガリ(Daniel Hagari)報道官は、「われわれは(イスラム組織)ハマス(Hamas)との戦闘に集中している」と語った。

 ソレイマニ氏はIRGCの精鋭「コッズ部隊(Quds Force)」の司令官を務めていたが、4年前のこの日、米軍により殺害された。(c)AFP