【12月30日 AFP】イスラエルによるイスラム組織ハマス(Hamas)掃討作戦は年明けも続くとみられる中、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の人々は、3か月近くにわたって攻撃が続き、多数の死者が出ている中で絶えず避難を迫られ、すっかり疲弊し、戦闘の終結を切望している。

 国際社会が反発を強める中、イスラエル軍は29日もガザ全域で軍事作戦を継続。国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長が「人道的な即時停戦」を改めて呼び掛ける一方、南アフリカはイスラエルがガザ地区で「ジェノサイド(集団殺害)」を行っているとして、国際司法裁判所(ICJ)に提訴した。

 世界保健機関(WHO)は、戦闘によって家を追われる住民がさらに増え、既に過密状態となっている南部ラファ(Rafah)への移動を余儀なくされる中、感染症の脅威が高まっていると警鐘を鳴らした。

 住民の一人(49)はラファの難民キャンプで、「この戦争はもうたくさんだ! 私たちは疲れ切っている。寒空の中、避難先を転々とさせられている」「毎日毎晩、爆弾が降ってくる。(いつ)ミサイルが飛んでくるか分からない。一方で大みそかを祝う準備をしている人々もいる」と語った。

 別の男性(33)は、今年は「人生で最悪の年」だったと言う。

「破壊と荒廃の年だった」「私たちは地獄を経験し、死そのものに直面した」と話した。

「私たちが望んでいるのは、この戦争が終わればいい、新年をわが家で迎えたいということだけ。停戦を宣言してほしい」と付け加えた。(c)AFP/Adel Zaanoun with Anuj Chopra in Jerusalem