【12月30日 AFP】米国は29日、イスラエルに155ミリ榴弾(りゅうだん)などを売却する計画を承認したと発表した。売却総額は1億4750万ドル(約208億円)となる見込みで、通常の議会審査を経ずに手続きが進められた。

 米国防安全保障協力局(DSCA)は声明で、イスラエルがこれまでの外国への軍事装備品売却案件に、155ミリの信管、雷管、装薬を追加するよう要求してきたとし、これにより売却の見積もり総額は9651万ドル(約136億円)から1億4750万ドルに増え、議会に新たな通知が必要になったと説明した。

 声明によれば、国務長官が「イスラエル政府への(武器の)即時売却が必要な緊急事態が存在する」と判断し、通常の議会審査を免除する手続きが取られた。今月、イスラエルへの120ミリ戦車砲弾約1万4000発の売却を承認する際にも、同じく議会審査が省略された。

 声明は、「イスラエルは強化された軍事力を地域の脅威に対する抑止力とし、国土の防衛力を強化するために使用する」「すべての国には、国際人道法に従って砲弾を使用する義務がある」としている。(c)AFP