【12月29日 AFP】香港警察は28日、留学先のカナダで事実上の亡命を表明した民主活動家の周庭(アグネス・チョウ、Agnes Chow)氏が定められた期日までに出頭せず保釈条件に違反したと明らかにした。

 周氏は2019年に香港の警察本部前で行われた抗議集会への参加を扇動した罪などで約7か月間、服役。その後、香港への制裁を外国に訴え、香港国家安全維持法(国安法)に違反したとして再び逮捕されたが、保釈された。今年に入り、定期的に警察に出頭することを条件に留学が許可されていた。

 警察は、28日が出頭期日だったが、周氏は姿を見せなかったとし、「恥ずべき行為」だと非難。「逃亡者は、香港から逃亡することによって法的責任を回避できるという幻想を抱くべきではない」と述べた。

 香港政府トップの李家超(ジョン・リー、John Lee)行政長官は先に、逃亡者は「一生、手配されることになる」と指摘。周氏が事実上の亡命を表明したことについて、保釈条件を守らないと決断したことは「誠実さの欠如」を示すものだと糾弾していた。(c)AFP