【12月28日 AFP】イラン革命防衛隊(IRGC)は27日、同国が支援するイスラム組織ハマス(Hamas)による10月7日のイスラエルへの越境攻撃について、2020年に防衛隊のガセム・ソレイマニ(Qasem Soleimani)司令官が米軍の無人機攻撃で殺害されたことへの報復の側面があると主張した。ファルス通信が伝えた。

 ラメザン・シャリフ(Ramezan Sharif)報道官は、イスラエルへの攻撃が成功した一因としては「彼(ソレイマニ司令官)が卑劣なやり方で暗殺されたことへのハマスの復讐(ふくしゅう)」があった考えられると指摘。

 イスラエルによる70年に及ぶパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に対する抑圧、エルサレム(Jerusalem)のイスラム教の聖地であるアルアクサ・モスク(Al-Aqsa Mosque)への冒涜(ぼうとく)、無防備なパレスチナ人の虐殺なども攻撃の動機となったと語った。

 同報道官はこれに先立ち、テヘランで行われた記者会見でも、ハマスの対イスラエル攻撃について、ソレイマニ氏が「シオニスト(イスラエル)に支援された米国」によって殺害されたことへの復讐の一環だったと述べていた。ハマス側はその際には、アルアクサ・モスクが危険にさらされていることが攻撃の「動機と根拠」だったとし、同報道官の発言は「真実ではない」と異例の否定声明を出していた。(c)AFP