【12月28日 AFP】アルゼンチンのハビエル・ミレイ(Javier Milei)新大統領は前途多難で、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での紛争は続き、コパ・アメリカ(2024 Copa America)決勝はアルゼンチン対ウルグアイになる──ペルーのシャーマン集団が27日、来年に向けて年末恒例の予言を発表した。

 首都リマの聖なる丘に全土から集まった14人のシャーマンは、ミレイ大統領やロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領、米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領など世界の指導者のポスターの上にコカの葉や花びらをまいた。

 大地の女神パチャママ(Pachamama)と太陽神タイタ・インティ(Tayta Inti)に祈りをささげ、太鼓をたたき、詠唱し、煙を吹き、強力な幻覚作用のある醸造酒を飲むと、向こう1年間の世界の行方を占った。

 シャーマンの1人、ウォルター・アラルコン氏は「われわれにはミレイ大統領が、政府の中で非常に難しい時を過ごすのが見えた」とAFPに語った。

 今月10日に就任したミレイ氏は、経済危機脱却に向けた「ショック療法」と称し、大幅な規制緩和策を打ち出したが、アルゼンチン各地では大規模な抗議デモが起きている。

 同じくシャーマンのフェリックス・ロルダン氏は 「ミレイ氏は悪いスタートを切り、悪い結末を迎える。民衆に寄り添わない統治は悪であり、危機を招いて終わる」と付け加えた。

 またアラルコン氏は、イスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)の紛争が迅速に終結する見通しは暗いと述べた。「紛争は続くだろうが、少しずつ和らいでいく。ただし、ある日突然終わることはない」

 シャーマンたちはスポーツについては、来年開催されるサッカーの南米選手権コパ・アメリカの優勝国は、前回W杯王者のアルゼンチンか、隣国ウルグアイのどちらかになると占った。

 同じペルーのシャーマン集団は昨年、ロシアのウクライナ侵攻が今年中に終結すると予言していた。(c)AFP