【12月19日 CGTN Japanese】中国が自主開発した世界最先端の超深水「大洋掘削船」が18日、正式に「夢想」と命名され、間もなく広東省広州市南沙区で初の試験航行をおこなう予定です。

「夢想」号は重さ3万3000トン、全長179.8メートル、幅32.8メートル、航続力1万5000カイリで、120日間の海上連続作業が可能で、世界で唯一深海1万1000メートルまで掘削できる能力を備えた掘削船です。

「夢想」号は掘削深度が世界一であるだけでなく、船内には世界最大面積で機能が最も整った船載実験室が整備され、海洋科学、微生物、古地磁気など九大実験室をカバーしています。デジタルツインなどのコア技術を使用することにより、掘削作業の全過程モニタリングと科学実験結果のスマート応用を実現できます。

 中国地質調査局広州海洋局「夢想」号プロジェクト部の雷勇指揮長は、「『夢想』号の主な仕事は、大洋分野において科学的に計画された掘削任務を遂行し、地殻を打ち抜いて上部マントルに到達し、深部探査に入って深部開発することだ。これはすべての科学者の成し遂げたい夢であるため、われわれは『夢想』と名付けた」と述べました。

 計画によると、「夢想」号は埠頭で関連の準備作業を終え、12月22日に出港し、初の試験航行任務をおこなう予定です。

 大洋掘削とは、地球内部の物質組成と構造、海底深部に埋蔵されている鉱物資源を研究するために海底を掘削する工程のことを指します。大洋掘削船は世界深海探査ハイテク技術の集積であり、現段階では、海底深部に入り、サンプルを採取する唯一の手段となっています。現在、世界の20カ国以上が前後して大洋掘削国際協力計画に参加しており、大洋掘削船を開発する能力を持つ国は3か国にとどまっています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News