【12月16日 AFP】米大リーグ(MLB)のサンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)に加入した韓国代表の李政厚(Lee Jung-hoo、イ・ジョンフ)中堅手(25)が15日、入団会見に臨んだ。契約は6年総額1億1300万ドル(約160億円)で、2027年シーズン終了後には契約破棄の権利を保有する。

 2010年から2014年までの5シーズンで3度のワールドシリーズ制覇を果たしているジャイアンツが再び優勝争いできるようにすることを目標に掲げた李は、「ここで勝利を目指し、チームメートとファンのために常に全力を尽くす。レッツゴー、ジャイアンツ」と英語で意欲を語った。

 また、ジャイアンツにとっては同地区の宿敵で、大谷翔平(Shohei Ohtani)が加入したロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)の打倒にも貢献したいと誓い、「とにかく懸命にプレーする」と語った。

 左の強打者として知られる李は、韓国プロ野球のキウム・ヒーローズ(Kiwoom Heroes)で7年間プレーし、ゴールデングラブ賞5回に輝いた。同リーグでの通算打率.340は、3000打席以上の選手としては最も高い数字となっている。

 2021年には韓国代表として東京五輪に出場。2022年には打率.349、113打点、85得点、23本塁打、三塁打10本、二塁打36本を記録し、リーグの年間最優秀選手(MVP)に選出された。

 父親は「風の息子(Son of the Wind)」の異名を持つ韓国の伝説的選手、李鍾範(Lee Jong-beom、イ・ジョンボム)氏で、李自身も「風の孫(Grandson of the Wind)」と呼ばれている。このニックネームは「韓国でごくたまに言われる」といい、「英語だと聞き心地が良いので、これから使おうと思う」と話した。

 また、現在53歳の父親よりも俊足か聞かれると、「全くかなわない。今も父の方が速い」と答えていた。(c)AFP