【12月15日 AFP】フィリピンは14日、性的人身取引およびオンライン詐欺の容疑の強制捜査で拘束した中国人180人を送還した。当局が明らかにした。

 当局は10月、首都マニラにあるオンラインゲーム会社として認可を受けた事業者が運営する建物を強制捜査し、フィリピン人や中国人、韓国人、ベトナム人約600人を拘束した。建物にはマッサージパーラーやカラオケバーなどの風俗店や飲食店が入っており、アダルトグッズも見つかった。また、警察によると、複数の女性が「救出」された。

 大統領直轄の組織犯罪対策委員会のジルベルト・クルス(Gilberto Cruz)事務次官によれば、送還された中国人は不法就労者で「オンライン詐欺」を行っていた。数週間以内に他の外国人も送還予定だという。

 アジア太平洋地域でのオンライン詐欺への懸念が国際的に高まっている。こうした詐欺では、だましたり強要したりして人身取引の被害者に仮想通貨詐欺を行わせることが多い。(c)AFP