【12月15日 AFP】米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)と契約を結んだ大谷翔平(Shohei Ohtani)が14日、球団の本拠地ドジャー・スタジアム(Dodger Stadium)で入団会見に臨み、加入の決め手はワールドシリーズ制覇への強い気持ちと語った。

 投打の二刀流選手である大谷は、11日に北米スポーツ史上最高額となる10年総額7億ドル(約992億円)で契約を果たして以降、初めてとなる公の場でドジャースのユニホームと帽子を身に着けた後、通訳を介して質疑応答に臨んだ。

 大谷は「明確な勝利を目指すビジョンと豊富な球団の歴史を持つロサンゼルス・ドジャースの一員になれることを、心より嬉しく思うと同時に 今、すごく興奮してます」と述べ、「常に挑戦したいと思ってますし、ドジャースでお世話になると決めた後も、そこに対してのチャレンジだと思っている」と話した。

 また球団を選ぶのに「イエスと答えられる球団は一つしかない。ここでプレーしたいという気持ちに素直に従った結果」だったとも明かした。

 10月に右肘に2度目の靱帯(じんたい)修復手術を受け、2024年シーズンは投手としてプレーできない大谷だが、指名打者(DH)として脅威のドジャース打線を担うことになり、開幕までには十分に間に合う状態であると自信を見せた。

 また、「トミー・ジョン(Tommy John)手術」という言葉を使わなかった理由を聞かれると、自分は医療の「専門外」であるとした上で、2018年の前回とは手術のやり方が全く違うためと説明した。

 会見に同席したドジャースのアンドリュー・フリードマン(Andrew Friedman)編成本部長は、大谷を「間違いなく、これまでこの競技をプレーしてきた中で、最も才能に恵まれた選手」と紹介した。

 大谷は、フリードマン氏や球団オーナーのマーク・ウォルター(Mark Walter)氏が退任した場合、契約解除の権利を保有するという前代未聞の契約を結んでおり、それに関する質問には「ドジャースに入団することは、球団幹部であるこの2人と契約すること。そこが崩れるのであれば、この契約自体も崩れる」と答えた。

 2020年シーズンに22年ぶりのワールドシリーズ制覇を果たしたドジャースは、昨季のレギュラーシーズンで100勝を記録しながらも、プレーオフではアリゾナ・ダイヤモンドバックス(Arizona Diamondbacks)とのシリーズ初戦で敗れ去った。

 2024年シーズンのドジャースはここ8シーズンで4回目のワールドシリーズ進出を目指しており、大谷はチームの中心選手として欠かせない存在になりたいと話すと、「ドジャースが経験してきたこの10年間を、彼らはまったく成功だとは思ってないということで、それだけ勝ちたいという意志がみんな強いというのが心に残った」と語った。(c)AFP