【12月13日 AFP】イエメンの反体制派フーシ派(Huthi)は12日、反イスラエル軍事行動の一環としてノルウェー船籍のタンカーをミサイル攻撃したとする声明を出した。

 タンカー「ストリンダ(Strinda)」は前夜、紅海(Red Sea)の南部、イエメンとアフリカ北東部の間に位置するバブエルマンデブ海峡(Bab-el-Mandeb Strait)を航行中に攻撃された。同海峡は、スエズ運河(Suez Canal)やイスラエル南部エイラート(Eilat)港への主要ルートとなっている。

 所有会社によると、船上では火災が発生したが、全員インド人の乗組員は無事だった。

 これについてフランス国防省は、同海域で巡回に当たっていた仏海軍のフリゲート「ラングドック(Languedoc)」が、「ストリンダの直接的な脅威になろうとしていたドローン(無人機)を撃墜した」と発表した。

 フーシ派は、同タンカーがイスラエル行きの石油を積んでいたと主張しているが、所有会社はこれを否定している。

 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)が10月7日にイスラエルを奇襲し、両者の間で紛争が始まって以来、フーシ派はイスラエルに対し、ドローン(無人機)やミサイルによる攻撃を仕掛け、イスラエルの海運も標的にしている。

 イスラエルに対抗するイランの支援を受け、いわゆる「抵抗の枢軸」に加わるフーシ派は9日のSNS投稿で、イスラエルに包囲されているガザ地区に十分な食料と医薬品が届かなければ、「シオニスト国家(イスラエル)に向かう船の航行を阻止する」と宣言。

 所有者や運航業者の国籍に関係なく、イスラエル行きの船は「われわれの軍の正当な標的になる」と述べていた。(c)AFP