蔚山(ウルサン)のある病院1階の小児科診療室の前は、患児と保護者でごった返している(c)news1
蔚山(ウルサン)のある病院1階の小児科診療室の前は、患児と保護者でごった返している(c)news1

【12月13日 KOREA WAVE】韓国保健福祉省は15日から、休日・夜間非対面診療や薬の処方の適用範囲を全国民に広げる。

休日と夜間には医療機関のほとんどが閉鎖され、診療を受けるのが難しい。その点を改善するため、全ての年齢層の患者が初診でも非対面診療を受けられるよう許可した。

特に蔚山(ウルサン)は広域市で唯一、午後11時まで診療する子ども病院がない。そうした事情もあって小児科は混雑が常態化し、開院前から順番待ちする保護者の姿が見られる。

総合病院の小児科診療室は8日も、ぐずる子どもとなだめる保護者でごった返した。保護者(42)は「小児科は待つのが仕方がない。午前6時から並んで23番だった」と首を横に振った。

非対面診療は夜間でも診療できる長所があるうえ、非対面診療で患児が分散すれば過密化している診療の解決策になり得ると期待されている。

一方で、乳児などには危険だという医療界の懸念もある。小児青少年科医師会は6日、記者会見を開き、「小児の場合、症状の訴えが曖昧で診断が難しいし、病気が急速に進行する場合が多いので非対面診療に適していない。死者が出たら政府は責任を負えるのか」と反対の声を上げた。

蔚山の総合病院にいた別の保護者も「軽い症状なら非対面診療でもいいだろうが、深刻なら面倒でも病院に来る。直接医師に聴診器を当ててもらわないと安心できない」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News