【12月13日 AFP】スペイン警察は12日、国内2か所の港で強制捜査を行い、アルバニアの麻薬カルテルが密輸したコカイン11トンを押収、20人を逮捕したと発表した。こうしたアルバニア系カルテルの存在感が、欧州全域で増しているという。

 警察によると、押収されたコカインは、南米コロンビアからエクアドル経由でスペインに密輸されたもので、北西部ビーゴ(Vigo)と東部バレンシア(Valencia)の港の輸送用コンテナの中から発見された。

 ビーゴでは、冷凍マグロの貨物にコカイン7.5トンが隠されていた。長年、中南米から欧州への麻薬密輸の主な玄関口となっていたガリシア(Galicia)州で過去最高の押収量となった。

 一方バレンシアでは、コンテナの二重底部分にコカイン3.4トンが隠されていた。

 逮捕された20人のうち、大半がアルバニア人だった。そのほか、コロンビア人、ドミニカ人、スペイン人も含まれていた。スペイン人の逮捕者には、麻薬の移送に自身の水産会社使わせていたガリシア州の実業家がいたが、身元は明らかにされていない。

 警察の薬物・組織犯罪部門トップはマドリードで報道陣に対し、「1週間でコカイン11トンを押収した」と話した。二つの作戦は独立して行われたが、どちらもアルバニアのカルテルが関与していると見られるという。(c)AFP