【12月7日 AFP】国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)は6日、ペルー名物の伝統料理セビーチェを無形文化遺産に登録した。

 セビーチェは生の魚介類をかんきつ類の果汁であえたマリネ料理で、現地の人類学者によると2000年以上前から食べられていた。

 ユネスコはX(旧ツイッター)で「ペルーの伝統料理の一つ、セビーチェの調理法と消費にまつわる習慣とその意味」を無形文化遺産として新たに登録したと発表した。

 ペルー政府はこの決定を歓迎。文化省は「沿岸部からアンデス山脈(Andes)、アマゾン(Amazon)地方における熟練漁業者、農民、料理人など、この料理が作られる過程に関わるすべての人々が認められたしるし」だと述べた。

 ペルーのシーフード・レストラン事業者協会(Association of Seafood Restaurant Owners)のハビエル・バルガス(Javier Vargas)代表によると、ペルーの名物料理とされるセビーチェの調理法は少なくとも1000通りある。

 海の魚介類だけでなく、山間部の川や湖で取れるマスや、ジャングルのラグーンで育ったピラルク、テラピアなどで作ることができる。また地域ごとに原産の野菜や香辛料、香草、かんきつ類などが使われている。

 ユネスコは今週アフリカ南部のボツワナで、無形文化遺産保護条約に関する専門家会議を開催している。セビーチェの他には、イタリアのオペラ、バングラデシュの人力車アート、ウズベキスタンの陶磁器工芸などが新たに登録された。

 映像は1~4日撮影。(c)AFP