【11月29日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は29日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相を「ガザ(Gaza)の虐殺者」と呼び、世界中で反ユダヤ主義感情をあおっていると非難した。

 エルドアン氏は、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)の襲撃に端を発したイスラエル軍の報復攻撃による死者が多く、物的被害も甚大だとしてイスラエル側を繰り返し非難。イスラエルを「テロ国家」、ハマスを「解放者」と呼んだこともある。

 エルドアン氏はテレビで全国放送された議会での発言で「ネタニヤフ氏はすでに、ガザの虐殺者として歴史に名を刻んだ」と指弾。「ネタニヤフ氏はガザでの殺りくで反ユダヤ主義をたきつけ、世界中のユダヤ人の安全を脅かしている」と述べた。

 トルコとイスラエルの関係は改善の兆しを見せていたものの、エルドアン氏の辛辣(しんらつ)な言説により悪化する可能性が出ている。(c)AFP