【11月23日 AFP】イスラエル軍は22日、戦火で荒廃したパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)最大のシファ(Al-Shifa)病院までジャーナリストを案内し、イスラム組織ハマス(Hamas)が軍事目的で使用している広大な地下ネットワークの一部だとするトンネルを公開した。

 イスラエル当局は、ハマスがシファ病院に司令部を置き、武器の隠し場所にしていると主張している。一方、医療従事者やハマスはこれを否定している。

 この日はAFP記者を含めたジャーナリスト約20人が、シファ病院の地下にあるトンネル網の証拠とされるものを確認するため、イスラエル軍に同行した。AFPが撮影した写真、動画、記録した音声はイスラエル軍の検閲を受け、了承を受けた上で公開している。

 報道陣が狭い立て坑を降りていくと、電気配線が見えた。その先は幅数メートルの狭いトンネルにつながっていた。

 イスラエル軍第7旅団司令官のエラッド・ツーリ(Elad Tsury)大佐は「非常に長いトンネルだ」「市街から(シファ)病院まで続いている」と説明した。

 イスラエル軍はさらに、流し台がある簡易キッチンのような場所、トイレ、金属製ベッド2台とエアコンがある部屋を案内した。

 ツーリ大佐はハマスについて「自分たちが生き延びようとする時、地下へ行き病院を人間の盾として利用すれば、ここに長くとどまることができる」と語った。

 報道陣はシファ病院の建物内には入れず、広大な施設の一部しか見ることを許されなかった。

 病院の外では、施設内で発見されたという銃や弾薬、爆発物をイスラエル軍が公開していた。(c)AFP