■「大幅な経費節減」

 エクスマス・レジャーセンターを運営するLEDコミュニティーレジャー(LED Community Leisure)社のピーター・ギルピン(Peter Gilpin)CEOは、昨年、ロシアがウクライナ侵攻を開始したのを受けガス料金が急騰したこともあり、ディープグリーンのシステムの導入は「非常に時宜にかなっていた」と話した。

 同センターでは通常、水道光熱費が全コストの約3分の1を占める。今年3月にディープグリーンのシステムを導入するまでの1年間のガス代は、例年の3倍相当の8万ポンド(約1500万円)近くにまで跳ね上がっていた。

 ギルピン氏は「今年の冬はガス料金の高騰で大きな打撃を受けたが、次の冬は暖房費の大部分をディープグリーンのシステムでカバーしたい」と話した。ガス使用量が既に減っている上、ここ数か月でエネルギー料金も値下がりしたこともあり、「大幅な経費節減」につながっているという。

「エネルギーコストとガス使用量の削減が主な利点だが、CO2排出量も削減できている」

 同氏は、エクスマスの施設がディープグリーンのシステムを初めて導入した施設であることを「誇り」に思っているとし、自社が運営する他のプールでも導入を検討していると語った。

 ビョルンスゴール氏は、需要は拡大する一方で、欧州各地で数千の施設がディープグリーンのシステムの導入を検討していると述べた。特にプールの加温や、地域暖房の熱源供給手段としての導入案が多いという。

 同時に、環境負荷が軽く、一般的なデータセンターよりも安価なディープグリーンのセンターの利用を検討する企業も増えていると指摘する。

「プールを温め、運営を続けられるよう手助けしているのだから、私たちは社会貢献もしていることになる」と、ビョルンスゴール氏は話した。

 映像は6月撮影。(c)AFP/Anastasia CLARK