【11月17日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は16日、イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の衝突が先月始まって以降、ウクライナに輸送される主要な砲弾の数が減少したと明らかにした。

 イスラエル軍は、ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に絶え間ない攻撃を続けている。イスラエルは米国から軍事支援を受けている。

 ゼレンスキー氏は記者団に対し、特にウクライナの東部と南部の前線で広く使われている155ミリ砲弾について、「わが国への輸送量が減った」「ペースが明らかに落ちた」と話した。

 ただしゼレンスキー氏は、「米国が『ウクライナには一つも与えない』と言ったわけではない。(備蓄分の)取り合いになっているだけだ」と説明。「これが人生だ。良いことだとは言わないが、人生とはこういうもので、われわれは自分たちの分は確保しなければならない」と述べた。

 何キロにも及ぶ長距離の砲撃を2年近く交わしてきたロシア、ウクライナ両国は、砲弾備蓄の維持と確保に苦慮している。

 韓国は、北朝鮮がロシアに対し、人工衛星の技術協力の見返りに砲弾100万発を提供したとみている。一方、ドイツは今週、ウクライナに砲弾100万発を供与するという欧州連合(EU)の目標は達成困難だとの見通しを示した。(c)AFP