【11月18日 CNS】9月初めにHUAWEI Mate60が中国本土で密かに発売されたことを皮切りに、華為技術(ファーウェイ、Huawei)の新型5G Kirinチップを搭載したコンシューマエレクトロニクスのHUAWEI Mate60シリーズ、HUAWEI MateX5、HUAWEI MatePad Pro13.2インチの売れ行きが好調だ。iPhone15シリーズが発売された月の販売量が前年同期比で6パーセント減少した一方で、ファーウェイは一度失った中国本土の携帯電話市場のシェアを再び取り戻している。  
 
 著名な市場調査会社、カウンターポイント(Counterpoint Technology Market Research)が発表したレポートデータによると、2023年第3四半期には、新たに発売されたMate 60シリーズのおかげで、ファーウェイの出荷量は前年同期比で37パーセント増となり、市場シェアは14パーセントに上昇し、市場での大勝利を収めた。ファーウェイのサブブランドだった栄耀(Honor)は、中国のスマホ市場のトップの座を取り戻した。

 ファーウェイは、Mate60シリーズの好調な売れ行きを受け、同社の来年のスマートフォンの出荷目標を1億台に引き上げる予定と以前に発表している。これは多くの機関が予測した7000万台を大幅に上回ることを意味する。さらに、ファーウェイのスマートフォンの最近の出荷量は前年同期比で30~70パーセント増となり、市場の旺盛な需要を反映している。
 
 中国の市場機関の予測によると、2024年よりファーウェイの新機種はすべて自社設計の新キリンプロセッサ(CPU)を搭載し、自社の中低価格帯の製品ラインにも拡大する予定だ。これで、大手チップメーカーのクアルコム(Qualcomm)は一部の「パイ」を失うことになる。もしクアルコムが完全にファーウェイからの受注を失うと、それは全体の携帯電話産業チェーンに一定の影響を与え、中国のチップ産業の発展に機会をもたらし、これによりファーウェイの製品の市場競争力がさらに向上することになるだろう。

 スマートフォンの新機種の発売の背後には、チップ製造技術のブレークスルーの達成可能性があり、これが人びとのファーウェイの新機種への熱狂的な追求につながっているとみられている。

 ファーウェイは10月30日に、ファーウェイがこれまでに自社開発したスマートフォンオペレーティングシステムHarmonyOS 4(鴻蒙4.0)のアップグレードデバイスの数はすでに1億を突破したと発表した。現在、HarmonyOS 4は、操作が最もスムーズで、アップグレード速度が最も速いHarmonyOSのバージョンとなり、98種のファーウェイ製品でアップグレード可能となっている。   

 アナリストによると、スマートワークの進展に伴い、デバイス間の障壁を取り除くことが現在のユーザー消費の主要な要求となっているという。ファーウェイは、鴻蒙システムのオープン性を活かし、「スーパー端末」の概念でデバイス間の接続障壁を取り除き、さらに革新的かつインテリジェントなインタラクション機能を統合し、消費者にマルチデバイスのコラボレーティブなネット体験を提供する。これらは、市場シェア奪還において吹き続ける逆風の突破の鍵になるとみられるという。(c)CNS/JCM/AFPBB News