【11月15日 AFP】ウェールズラグビー連盟(WRU)は14日、独立調査による報告書でいじめや差別など連盟の職場環境が一部の人間にとって「有害」であることが判明したことを受け、謝罪した。

 今年1月に英BBCのドキュメンタリー番組による調査で連盟内の女性蔑視や性差別、人種差別、同性愛嫌悪の疑惑が明らかになると、独立調査委員会が立ち上げられ、番組放送から数日後にはスティーブ・フィリップス(Steve Phillips)前最高経営責任者(CEO)が辞任していた。

 WRUのリチャード・コリアーキーウッド(Richard Collier-Keywood)会長は「報告書に記載されている決して容認できないシステム、構造、行為によって影響を受けた人々に心から申し訳なく思う」と述べた。

 委員会による聞き取りの対象になったのはプロとアマの現役選手や引退した選手、ベテランと若手のスタッフや責任者らで、他にもスポンサーや公共団体といった外部の利害関係者との会合も行われた。

 報告書には、ガバナンスや苦情処理、包括性と多様性に対するアプローチ、女子競技への投資など合計36項目に及ぶ提言がなされた。

 来年1月に新CEOに就任するアビ・ティアニー(Abi Tierney)氏は「この調査報告書には極めて遺憾な問題、行動、態度が記述されています。こういったことはわれわれの職場だけでなく、どの職場にも存在すべきではありません」と述べ、提言のすべてを実行すると誓った。

「われわれは判明したことを心にとどめ、特定された問題を修正するのみならず、われわれ全員が誇りに思える文化と価値観を構築していくつもりです」 (c)AFP