【1月30日 AFP】ウェールズラグビー連盟(WRU)のスティーブ・フィリップス(Steve Phillips)最高経営責任者(CEO)が29日、組織内に「有害な文化」があったという告発の中で辞任した。

 WRUをめぐっては、組織内に女性蔑視や性差別、人種差別、同性愛嫌悪があったと告発する英BBCのドキュメンタリー番組が前週23日に放送された。

 その中で、女子代表のゼネラルマネジャー(GM)を務めたシャーロット・ワサン(Charlotte Wathan)氏は、同僚男性が他の人間もいるオフィスで、自分を「レイプ」したいと口にしたと話し、性差別がはびこる「有害な文化」が原因で自殺も考えたと告白していた。

 フィリップス氏が辞任したCEO職には、元ラグビー代表で、陸上のハードル種目で五輪にも出場したナイジェル・ウォーカー(Nigel Walker)氏が暫定で就任し、ウェールズのラグビーが「存在の危機」にあると警告を発した。ユアン・エバンス(Ieuan Evans)会長も、外部の作業部会を設置してこの件に取り組むことを約束している。

 その一方で協会は、「先日のBBCの番組では、スティーブ・フィリップスに対する申し立てがなされたわけでも、何か不適切な行為で彼が告発されたわけでもない」と発表している。(c)AFP