【11月6日 AFP】オーストラリアのアンソニー・アルバニージー(Anthony Albanese)首相が中国を訪問し、6日には首都北京で習近平(Xi Jinping)国家主席と会談した。中国国営新華社通信が報じた。豪首相による訪中は7年ぶり。
 
 アルバニージー氏は会談に先立ち、「両国間の貿易を妨げていた一定数の要因がすでに取り除かれている」と述べ、「輸出の25%以上を占める最大の貿易相手国」との関係改善に意欲を示していた。

 2020年に豪州が中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)の5G(第5世代移動通信システム)参入を禁止したことや、新型コロナウイルスの起源調査をめぐる要求、中国側の報復関税などを背景に、両国関係は近年冷え込んでいた。
 
 だが昨年5月のアルバニージー首相就任以降、中国は方針を転換。豪製品に対する規制の大半を撤廃し、「健全で安定した」関係を望むと述べていた。先月には、スパイ罪で3年間拘束していた豪ジャーナリストのチェン・レイ(Cheng Lei)氏を釈放した。

 ただしアルバニージー氏はこれまで、両国は戦略上の一致はみていないとする見解を表明し、その差異については「明確に見据える」必要があると主張。台湾を含む領土問題や人権、安全保障などでは中国を批判している。(c)AFP