【11月6日 AFP】イランのイブラヒム・ライシ(Ebrahim Raisi)大統領は6日、米国がイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での殺りくを「奨励している」と非難した。

 ガザを実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)による先月7日のイスラエルに対する奇襲では、民間人を中心に約1400人が死亡、240人以上が人質として拉致された。一方、ガザ地区当局によると、これに対するイスラエルの報復により同じく民間人を中心に9700人以上が死亡している。

 ライシ氏は、イランを訪問中のイラクのムハンマド・スダニ(Mohammed Shia al-Sudani)首相との共同会見で「シオニスト政権(イスラエル)に対する米国の援助は、パレスチナ人を殺りくし、放置するという残虐行為を奨励するものだ」と非難。

「爆撃を一刻も早くやめ、停戦を直ちに宣言させ、抑圧されている誇り高きガザの人々を救う必要がある」と述べた。

 さらに「この悲惨な人道に対する罪は、シオニスト政権(イスラエル)が米国と一部の欧州諸国の支援を受けて遂行しているジェノサイド(集団殺害)だ」と指弾した。

 イラン、イラク両国はいずれも、イスラエルを国家として認めていない。またイランはハマスに経済的・軍事的支援を行っているが、先月7日の奇襲への関与は否定している。

 イランでは先月、最高指導者のアリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師も、米国がガザにおける「犯罪の紛れもない共犯者」だと非難していた。(c)AFP