【11月4日 AFP】レバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の最高指導者ハッサン・ナスララ(Hassan Nasrallah)師は3日、イランの支援を受ける同組織は米艦隊を恐れておらず、イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の紛争のレバノンへの拡大に対しては「あらゆる選択肢」が開かれていると述べた。

 ナスララ師はイスラエルとハマスの衝突開始後初となる演説で、ガザ地区(Gaza Strip)での紛争の責任は米国にあると主張。米政府はガザへの攻撃を止めることで紛争を防ぐことができたはずだと述べた。

 同師はテレビ中継された演説で、「ガザとその住民に対して行われている戦争の全責任は米国にある。イスラエルは(戦争を)遂行する道具にすぎない」として、ガザ紛争を「決戦」と呼んだ。

 また、「米国人に告ぐ」と呼び掛け、「地域戦争を防ぎたければ、ガザ侵略を即座に止めなければならない」「(米国は)停戦と侵略の終了を妨げている」と批判した。

 さらに、「レバノンの前線ではあらゆる選択肢が開かれている」として、イスラエルによるレバノン攻撃をけん制。

「地中海に配備されているあなた方(米国)の艦隊を恐れてはいない。われわれを威嚇しているあなた方の艦隊と対決する準備はできている」と続けた。(c)AFP