【11月1日 AFP】最大級のハリケーンに見舞われたメキシコのリゾート・アカプルコ(Acapulco)で、スーパーマーケットが略奪に遭うなど治安が悪化していることを受け、住民が自警団を組織し、なたや野球バットを手に地域を守っている。

 プログレソ(Progreso)地区では、住民がハリケーン「オーティス(Otis)」の影響で落ちた屋根のパネルなどのがれきを使って、通りの入り口をふさいでいる。

 ある男性は先月31日、AFPの取材に応じ、「住民以外が入って来られないように、通りに落ちている物を使ってバリケードを設けている」と語った。

 ハリケーン後には、家々に不法侵入があったという。

 かつてはハリウッド(Hollywood)スターに人気を集めたアカプルコだが、近年は麻薬カルテル関連の暴力により治安が悪化している。

 被災後はスーパーの棚が略奪により瞬く間に空になった。また、一部の高級ホテルでは、略奪対策として武装した警備員を雇った。

 カテゴリー5のハリケーン「オーティス」が上陸してから1週間近くが経過したが、市内の電力は完全には復旧していない。政府によると、ハリケーンの死者は46人で、うち3人が外国人だった。58人が行方不明となっている。(c)AFP