【7月7日 AFP】カリブ海(Caribbean Sea)の島国ハイチで4月以降、少なくとも264人のギャング構成員とされる人物が自警団により殺害された。国連(UN)のハイチ統合事務所(BINUH)が6日、明らかにした。

 BINUHのマリア・イサベル・サルバドール(Maria Isabel Salvador)代表は安全保障理事会( Security Council)の会合で、「自警団の出現が事態をより一層複雑にしている」と懸念を示した。

 警察は、首都ポルトープランスの大部分を支配するギャングによる前例がないレベルの暴力を制御できていない。このため、自らの手でギャングに対処すること選ぶ住民が増えている。

 国連のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は1日、ポルトープランスを視察。「残忍なギャングがハイチの人々を完全に支配している」と述べた。警察を支援し、ギャング組織を「解体」するための部隊派遣を再度求めた。

 部隊の派遣については、参加する意思を示した国もいくつかあるが、音頭を取る国はいない。ハイチではこれまで、何度も国際的介入が行われたが、すべて失敗に終わっている。(c)AFP